腰痛 妊娠中 | 口コミNo.1の大阪心斎橋のエルンテ整体院
ここでは妊娠中の腰痛について原因や対策および予防方法について説明しています。
妊娠中の腰痛の原因
妊娠中における腰痛の原因は以下の3つが関連しています。
1.ホルモンによる影響
2.構造的負担による影響
3.体重増加に伴う運動不足
腰痛の原因1.ホルモンによる影響
まずホルモンとは
「身体の内外に起こった刺激に対応し、体内において特定の器官で合成・分泌され、血液など体液を通して体内を循環し、別の決まった細胞でその効果を発揮する生理活性物質のことです。」
また「女性ホルモン」「男性ホルモン」など、性別によって異なるホルモンが存在します。
ここではその「女性ホルモン」の一つである「リラキシン」に着目します。
リラキシンとは?
卵巣ホルモンの1種であり、その作用は「関節をゆるめる」ことです。
出産時には 約2500g~3500gの赤ちゃんが狭い骨盤を通って出てきます。
丁度仙骨と恥骨結合の間の骨盤底と呼ばれる部分が産道になります。
その出産をよりスムーズにするため、特に骨盤の「恥骨結合」(上図参照)という部分を緩めているのが「リラキシン」です。
出産時以外でも「月経前」や、特に「妊娠3ヶ月~産後2、3日」には「リラキシン」が分泌
されて、骨盤に限らず体中の関節をゆるめる可能性があります。
その中でも、関節を強く支えている「靱帯」をゆるめると言われているのです。
例えば骨盤の場合、上図に示す「後仙腸靭帯」「仙結節靭帯」「仙棘靭帯」などの靭帯によって支えられています。
そして、体の関節というのはこれらの「靱帯」「筋肉」や 「腱」などの組織によって支えられていて、このことからも、強く関節を支えている「靱帯」がゆるんでしまった場合、大きく2つの事が考えられます。
リラキシンによって靭帯がゆるむと・・・
影響1.関節の動く範囲が過剰になる
影響2.関節を支えるための筋肉や腱へのストレスが大きくなる
通常、関節は靭帯および腱を介した筋肉により構成されています。
これらがその強度や筋力を維持しているおかげで
関節は安定できています。
しかし靭帯の強度が落ちてしまうと、関節はその強度を維持できず、
ぐらぐらと不安定になってしまいます。
もし安定させるには筋肉にいつも以上の力を負担させる必要が出てきます。
この「リラキシン」の影響で
「関節がゆるくなる」と「筋肉」や「関節」に普段以上の負担が加わってくる
のです。
これが「妊娠中の腰痛」の原因の一つとなります。
また「構造的負担のある方」や「普段から腰痛のある方」は、妊娠中にその腰痛が
悪化する可能性もあります。
腰痛の原因2.構造的負担による影響
構造的負担によるの影響とは、
おなかの「赤ちゃんの成長」に伴って「母体にかかる負担」
のことです。
影響1.体重の変化
影響2.姿勢(生体力学)の変化
1.体重の変化
母体の体重は「妊娠~出産」までに約11kg~14kg増えると言われています。
また、妊婦の「体重の増加率」は妊娠末期が最も高く、羊水も約7ヶ月で約700mlと最も
増えています。
これが「妊娠中の腰痛」が妊娠中期~後期にかけて非常に多くみられる原因の一つです。
2.姿勢(生体力学)の変化
妊娠によってお腹が大きくなると、重心が前方へ移動します。
・腰椎が前の方へ反りすぎる
・骨盤が前の方へ傾く
・腰椎や骨盤の関節に負担が大きくなる
・運動不足による筋力の低下
・椎間板への負担の増加
などの影響が出てきます。
腰痛の原因3.体重増加に伴う運動不足
妊娠後は、お腹のお子さんを守ろうとする働きがご自身や周囲の方から起こるために、
活発な運動は意識的に控えるようになります。
そのため、筋肉を使う機会が減る事によって筋力を低下しやすくなります。
またお腹の中のお子さんの成長で体重が増えると、いつも以上に関節に負担が掛かるために
弱った筋肉を使って動くことが億劫になってしまいます。
そのため更に筋力が低下し、関節周りのゆるみが大きくなって関節や椎間板に負担がかかりやすくなるのです。
妊娠中の腰痛の予防
妊娠中の腰痛の予防は、例えばウォーキングなどの運動がおすすめです。
・地面を踏みしめることで受ける足裏からの刺激が血流を活性化
・足首、膝、股の各関節を動かすことによって心臓に向かうリンパ液の流れの活性化
・適度な負荷を関節周囲の筋肉にかけることによる筋力の増強
が期待できるのです。